【はじめてのオンライン電子納品①】オンライン電子納品とは?
現在、国土交通省(以下、国交省)直轄の工事・業務では「オンライン電子納品」を原則実施することとなっています。
今までと何が変わるのか?どう対応すればいいのか?と、お困りの方も多いのではないでしょうか。初めてオンライン電子納品を行う方向けにわかりやすく解説しますので、どうぞご安心ください。
--------------・ 目 次 ・--------------
- オンライン電子納品とは?
1-1. 納品作業を省力化!
1-2. 対象工事・業務は? - オンライン電子納品の流れ
2-1. 今までと変わらずやること
2-2. オンライン電子納品で、新しくやること - まとめ
----------------------------------------------
1.オンライン電子納品とは?
オンライン電子納品とは、電子成果品を情報共有システム(ASP)に登録して、インターネット経由で納品することです。
今までの電子納品では、DVD等の電子媒体を作成し、レーベル印刷や、納品・受領サインを伴う手間が発生していました。そこで納品作業の効率化を目指して、ASPを利用したオンライン電子納品が検討され始めたのです。また全件オンライン化することで、国交省の保管管理システムへ確実に電子納品されるという、品質向上の効果も見込まれています。
1-1.納品作業を省力化!
今まで必要であったDVD等電子媒体への格納や、レーベル印刷等の作業が不要になります。発注者側にとっても、成果品チェック・差戻し・保管管理システムへの登録作業をインターネット上で完結させることができるため、大幅な省力化に繋がります。
1-2.対象工事・業務は?
現在オンライン電子納品は、情報共有システムを利用するすべての工事・業務が対象になっています。2021年12月より、国交省土木工事を対象に実施していましたが、2023年4月から、その対象を業務にも拡大しました。
オンライン電子納品と同様に、現在、情報共有システムも原則活用となっています。ただ受発注者協議で「情報共有システムを利用しない」と決定した場合は、従来の電子納品を行います。
つまり、事情がない限りほぼすべての土木工事・業務でオンライン電子納品を実施する必要があります。
※土木工事では、「PHOTO(工事写真)」は対象外です。最新の電子納品等運用ガイドラインによると、DVD等の電子媒体で監督員に提出することとなっています。
2.オンライン電子納品の流れ
上記イラストのような流れで、オンライン電子納品を行います。全体の流れは従来と同じで、「成果品作成 → チェック → 納品」となります。
今までとどう対応が変わるのか、「オンライン電子納品実施要領」を基に確認していきましょう。
2-1.今までと変わらずやること
■ 電子成果品を作成する
「納品データをフォルダ毎に整理して、電子成果品を作る」という点は今までと変わりません。電子成果品作成支援ソフトを活用して、納品データを整えましょう。
≫【簡単・高品質な成果品!!】「電納ヘルパーClub」はこちら
■ チェックシステムを利用する
従来通り、国交省サイトで公開されているチェックシステムを利用します。
フォルダ構成に間違いがないか、などをチェックしましょう。
2-2.オンライン電子納品で、新しくやること
■ 成果品のフォルダ名を指定
「成果品を作成する」ことは今までと変わりませんが、フォルダ名にルールがあります。
オンライン電子納品を行う場合は、作成した電子成果品のフォルダ名を「PRODUCT」とします。
■ チェック結果をPDFで出力
チェックシステム利用後のチェック結果をPDFで出力します。
その際、ファイル名を「chkres」とします。
■ 情報共有システムに登録する
成果品(PRODUCTフォルダ)と、チェック結果PDF(chkres)を情報共有システムに登録します。その後の発注者によるチェックや、国交省サーバへの転送まで、全てインターネット上で完結します。詳細な利用方法は、利用するシステムごとに異なります。
≫【建設DX対応】情報共有システム「basepage」はこちら
まとめ
- オンライン電子納品とは、電子成果品を情報共有システムに登録して、インターネット経由で納品すること
- 2023年4月以降、情報共有システムを利用するすべての工事・業務が対象
- 成果品のフォルダ名 = 「PRODUCT」、チェック結果のPDFファイル名 = 「chkres」にする
≫続き「②注意すべきポイント」をみる